検査室案内 -微生物検査係-
微生物検査室は、患者様から採取された検体(尿、喀痰、便、血液など)から感染症の原因となる微生物を検出し、さらにその菌にはどの様な薬が有効なのかを調べるのが主な業務です。依頼される検体数は年間、一般細菌検査が55,000件、抗酸菌検査が2,000件あり、職員9名、パートスタッフ2名で日々の業務に取り組んでいます。
2018年3月にはCobas4800システム(ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社)を導入し、外注項目であった淋菌およびクラミジア・トラコマチス核酸同定(PCR)を当検査センター内で実施することになりました。
昨今、社会問題となっている耐性菌には、MRSA、ESBL産生菌、MDRP(多剤耐性緑膿菌)などがあり、加えてCRE(カルバペネム耐性腸内細菌)が2014年9月から5類感染症となりました。耐性菌を最初に見つけるのが我々、微生物検査室であり、正確かつ迅速で質の高い検査結果を提供出来るよう心掛けています。大学病院等では質量分析機の導入が進み、同定検査の迅速化によって微生物検査は新しい時代に突入しています。日々進化していく検査や複雑になっていく耐性菌検査にも対応できるよう、様々な学会へ参加したり、毎月1回、部署内での勉強会を行ったり、一人一人が自己研鑽に励んでいます。
<主な自動機器>
・同定・薬剤感受性(Walk Away 96Si, IA20MIC mkⅡ)
・血液培養装置(BACTEC FX)
・淋菌クラミジアPCR(Cobas4800システム)