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医療分野に関しては、2003年、神戸市のポートアイランドが、産学連携の下に高度医療技術の研究開発拠点を整備し、医療関連産業を集積する「先端医療産業特区」として認められ、現在180社余りの企業が進出している。また2004年には、構造改革特区法の改正により株式会社が高度医療の提供を目的とする医療機関を開設することが認められ、2006年7月、「かながわバイオ医療産業特区」において株式会社による高度美容外科医療を提供する診療所が開設されている。2008年には前述の先端医療開発特区(スーパー特区)が創設されるなど特区を利用した新たな医療提供の試みが実施されている。
今回実施された「総合特区制度」における募集では、「神戸国際先端医療特区」、「次世代健康診断開発特区」、「健康長寿あいち創成特区」等、各地方自治体や団体から医療に関連する様々な特区の提案が上がっており、医療に関する規制緩和を求める動きが次第に加速しているといえる。 |
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〜マネタリズム〜
マネタリズムとは、新古典派経済学を代表するフリードマンが唱えた「貨幣数量説」による通貨政策重視の考え方をいい、これを支持する人たちはマネタリストと呼ばれています。マネタリズムでは、政府は金融政策等の市場介入(財政政策や金融政策)を行わずに、貨幣供給量の増加率を一定に保つことで物価の安定が図られるとされており、政府の積極的な市場介入が物価や経済の安定をもたらすとするケインズ理論と対比して使われます。
マネタリズムはアメリカのレーガン政権、イギリスのサッチャー政権でも取り入れられ、1980年代の主要国の経済政策に多大な影響を与えていましたが、物価高騰を引き起こしたりチリの軍事政権崩壊を招いたりしたことから現代ではその理論に対し疑問の声も上がっています。 |
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