本年4月よりスタートした第5次医療法改正に基づく「新地域医療計画」では、がん・脳卒中・心筋梗塞・糖尿病の4つの疾病と小児救急医療・周産期医療・救急医療・災害医療・へき地医療の5つの事業ごとに医療連携体制を構築し、急性期から在宅まで切れ目のない医療を提供できるようにしなければならないとされている。
脳卒中は、本年度の診療報酬改定において、「地域連携診療計画管理料・地域連携診療計画退院時指導料」の対象疾患に新たに追加され、厚労省は、診療報酬上の手厚い評価により、脳卒中のリハビリを充実させるとしている。
我が国では、脳卒中は、がん・心疾患に次ぐ死因の第3位であり、寝たきり状態の患者の原因疾患の第1位であることから、脳血管障害の予防や治療対策は、ますます重要性を増している。
福岡市医師会では、福岡市の医療供給体制に合った地域医療連携を構築する為、平成19年6月に「脳卒中ワーキンググループ」を立ち上げ、急性期病院の先生方と協議を重ね、脳卒中の医療連携パスモデルを策定した。併せて、年に数回「地域医療連携ワークショップ」を開催し、地域医療計画についての講演や、地域医療連携に関連する情報交換等を実施している。
今回は、本パスの特徴や運用のポイント等、本会が構築した「福岡市医師会方式脳血管障害地域連携パス」を紹介する。
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