医療情報室レポート |
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bP09
2007年 6月 29日
福岡市医師会医療情報室
TEL852-1501・FAX852-1510
特集:日本の医療を考える その1
〜医療制度と医療費〜
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私たちは、いつでも、だれでも、どこでも健康保険証を提示すれば、なんの制限もなく、どこの医療機関でも自由に診療や治療を受けられる。日本の医療はフリーアクセスを実現しており、自分の意志で医療を選ぶことができる。これまで、国民の健康が守られて来たのは国民皆保険制度を堅持してきた我が国の医療制度の成果であることは周知の事実であるが、この私たちの医療の基礎になっている診療報酬や保険制度、医療提供体制等の医療制度はどのように決定されているのだろうか。 私たちの健康を支える国民医療費は、予算編成時に内閣府の経済財政諮問会議や厚労省等で審議を経て大枠が決定されるが、昨今は何よりも医療費抑制を最優先に掲げた財政主導の政策が幅を利かせており、このままでは最優先すべき国民の健康増進、医療の安全や医療の質が脅かされかねない。いや、既に医療現場では様々な弊害や問題が噴出している。 今回よりシリーズとして「日本の医療を考える」をテーマに、様々な視点から我が国の医療の問題点を検証してみたい。その第1回目として、診療報酬を含む医療制度を検討する機関と日本の医療費について解説する。 |
●診療報酬はどのように決定される? |
医療制度は厚労省の審議会等で議論・検討を重ねた上で、立案・制定されているが、その中でも、中央社会保険医療協議会(中医協)は診療報酬を決定することから、その動向には常に医療関係者の高い注目が集まる。 中医協のメンバー20名のうち5名は日医が推薦する委員で構成されている。 |
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●我が国の医療費は? |
経済財政諮問会議・厚労省等において国民医療費の予算編成の審議が行われる。医療費抑制策が声高に言われて久しいが、我が国の医療費は、はたして削減しなければならない程巨額なのだろうか。医療費はそれほど増えておらず、むしろ近年その伸びは鈍化しているとの指摘もある。 |
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<医療情報室の目> | |||
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