令和6年度第2回「訪問看護師養成講座」を開催しました。
福岡市医師会訪問看護ステーションでは、年に2回、「訪問看護師養成講座」を開催しています。
3月15日(土)に開催した養成講座では、医療機関や市内各ステーションの看護師30名、本会ステーションスタッフ70名の参加のもと、四つ葉在宅クリニック理事長 胡 暁華 先生より、「在宅におけるACP」についてご講義をいただきました。
ACP(アドバンス・ケア・プランニング)とは、人生の最終段階における医療やケアなどについて、患者・家族・医療従事者などが事前に繰り返し話し合う取り組みのことですが、もともとは、1960年頃から始まった事前指示書(advancedirective:AD)がその始まりとされています。今回の講義では、ACPの変遷や目的、健康な人、がん患者、認知症患者など、それぞれのACPについて、事例や参加者からの質問を交えながら、お話しをしていただきました。
ACPは、取り組みが早すぎると不明確、不正確のものとなりますし、逆に遅すぎると間に合わないということがあるため、適切なタイミングを逃さないことが大切です。結果よりもプロセスを重視し、患者の価値観をくみ取る対話を重ね、患者の意思を反映した医療ケアの実現が何より大事で、医療・ケアチーム等、家族等とそのプロセスを共有することが不可欠とのことです。
講義の後半では、余命わずかという想定で、自らの価値観を考えグループで話し合う“もしバナゲーム”を全員で行いました。「あなたは何を大切にしたいですか?」参加者の皆が、真剣な眼差しで取り組んでいるのがとても印象的でした。
