令和6年8月7日 定例記者会見

 本会では、医師会活動や医療に関する最新情報を発信することで地域における公衆衛生の向上と市民に親しみやすい医師会を目指すことを目的に、2ヵ月に一度「定例記者会見」を開催しています。
 24 回目となる今回は、令和6年8月7日(水)13時30分より福岡市医師会館にて実施し、報道機関6社が参加しました。


1.福岡市医師会 会長所信表明 <菊池会長>

 菊池会長から所信表明を行い、本会の取組み等について説明しました。
 現在の医療政策は、「治す医療」と「支える医療」で成り立っており、地域医療構想や地域包括ケアシステムにより、どこに住んでいても適切な医療・介護サービスが受けられる社会を構築している状況を解説しました。医療DXでは、マイナ保険証による健康管理等、市民にも関係が深い施策があり、迅速に対応していく考えを示しました。また、医師の働き方改革の影響で救急医療のひっ迫等が懸念されるため、救急体制維持に努めていきたいと述べました。
 最後に、本会では予防医学や急患診療、感染症・認知症・災害対策など、医療提供体制の安定化を目指し幅広い事業に取組んでいることを説明し、今後も様々な課題に取組みながら新たな医療提供体制構築に尽力していくことを表明しました。

2.福岡市医師会 新執行部紹介

 牟田常任理事より新執行部を紹介し、各々特に伝えたい項目を説明しました。
 案浦副会長は「子宮頸がんワクチン」について説明しました。子宮頸がんとHPVの関係や、公費による「キャッチアップ接種」について解説し、年度内に3回接種を終了するため、1回目の接種を9月中に開始するよう呼びかけました。
 松浦副会長は「熱中症」について、今年の市内熱中症救急搬送者数を示し、予防のポイントや救急車要請の目安、重症度分類等について説明しました。熱中症は一種の災害であるため、予防行動を徹底し、重症の場合は躊躇わずに受診するようお願いしました。
 大木副会長は「医療安全」について説明しました。患者等からの迷惑行為として、医療業界では「長時間拘束型」や「リピート型」、「暴言型」が多い傾向にあり、本会では「防犯・安全対策支援事業」や啓発ポスター作成に取組んでいると説明しました。
 庄司専務理事は求人マッチングプラットフォーム「for-us」について、本システムの特徴や使用方法、運用スケジュール等を発表しました。「求人を出して終わり」ではなく、医療機関が欲しい人材を検索して見つけ出すことも可能な「双方向のサービス」であると説明し、求職者の事前登録を促しました。

3.質疑応答

 中山常任理事より、予め報道機関より寄せられた質問のうち、感染症発生動向や新型コロナウイルスの感染増加状況、医療提供体制への影響等について回答しました。
 新型コロナウイルスやA群溶血性レンサ球菌咽頭炎、手足口病、マイコプラズマ肺炎等の感染症状況を報告し、新型コロナウイルスは自己負担額増大に伴う受診控えや検査控えが懸念されるとの考えを示しました。今後、新たな変異株「KP3」の流行や長期間の休暇による感染リスク増大も懸念されるため、適切な換気や手洗いなどの基本的な感染対策を呼びかけ、体調が優れない場合は高齢者や基礎疾患を持つ方との長時間接触は避けるようお願いしました。


関連資料

福岡市医師会 会長所信表明 (PDF)
福岡市医師会 新執行部紹介 (PDF)
  子宮頸がんワクチンについて (PDF)
  熱中症について (PDF)
  医療安全について (PDF)
  求人マッチングプラットフォーム「for-us」について (PDF)
質疑応答 (PDF)


問い合わせ先

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