令和5年12月6日 定例記者会見

 本会では、医師会活動や医療に関する最新情報を発信することで地域における公衆衛生の向上と市民に親しみやすい医師会を目指すことを目的に、2ヵ月に一度「定例記者会見」を開催しています。
 20 回目となる今回は、令和5年12月6日(水)13時30分より福岡市医師会館にて実施し、報道機関10社が参加しました。


1.総論 <平田会長>

 平田会長からは、診療報酬改定や新型コロナ・インフルエンザの感染状況、危機管理体制等について説明しました。
 令和6年6月施行予定の診療報酬改定について、昨今の物価高騰や賃金上昇が進む中で、財政制度等審議会のマイナス改定主張は、無念であり論ずることも憚られることを訴え、適切な財源確保が必要である旨を述べました。
 感染症動向については、新型コロナの感染者数は減少傾向の一方、インフルエンザは増加傾向であり、人との接触機会が増える年末年始には、手洗いや換気、マスク着用等、基本的な感染対策継続とワクチン接種の検討をお願いしました。
 最後に、パンデミックや自然災害対策、有事への備え等の危機管理体制と、本会における他国への支援実績について報告しました。併せて、患者等からの迷惑行為対策として本年9月開始の「防犯・安全対策支援事業」について報告し、地域医療の安定的な提供体制の維持と向上に尽力していく旨の考えを示しました。

2.災害等の危機管理体制 <平川常任理事>

 平川常任理事からは、本会における「災害等の危機管理体制」について説明しました。
 災害発生時は「自助期」早期から「共助期」を通じて、医師会として会員医療機関の安否確認や施設の被害状況、診療提供体制の有無等の情報収集をはじめ、福岡市と協力して指定収容避難所での救護活動や仮設診療所の運用等の役割が予想されることを解説しました。
 本会では、発災直後より災害対策本部を設置し、福岡市役所内設置の対策本部へ要員を派遣、オンラインで必要な情報連絡を行い、また、事務要員等不足の際は、災害時の協定を締結している「十四大都市医師会」や「九州首市医師会」等のネットワークを通じて応援を要請する体制について説明しました。
 市民に向けて、平時から災害をイメージして、備蓄品や非常時持出品の備え、避難場所の確認等をお願いしました。

3.質疑応答 <中山常任理事>

 中山常任理事からは、各種感染症の動向について回答しました。
 福岡市ではインフルエンザや咽頭結膜熱、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の発生報告数が警報レベルを超過している週もあり、拡大状況を説明しました。拡大防止のため、手洗いやうがい等の標準予防策および体調不良時のマスク着用をお願いし、インフルエンザワクチンについては、現在2種類のA型ウイルスが同時流行して複数回感染する可能性があることから、一度罹患した方もワクチンの接種を推奨することを述べました。
 また、せき止め類を始めとした薬剤不足の状況を説明し、罹患しないよう感染対策の継続を伝えました。

関連資料

総論 (PDF)
災害等の危機管理体制 (PDF)
質疑応答 (PDF)


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