令和4年6月1日 定例記者会見
本会では、医師会活動や医療に関する最新情報を発信することで地域における公衆衛生の向上と市民に親しみやすい医師会を目指すことを目的に、2ヵ月に一度「定例記者会見」を開催しています。
11 回目となる今回は、令和4年6月1日(水)13時30分より福岡市医師会館にて実施し、報道機関9社が参加しました。
1.福岡市感染症概況等総論 <平田会長>
平田会長から、現在の新型コロナウイルス感染状況と予め報道機関より寄せられた質問等に回答しました。
本年4月下旬から福岡市内における1か月間の日毎の新規感染者数を示しながら、3年ぶりに行動制限のないゴールデンウィークで感染再拡大が懸念されたが、連休明けに一時増加傾向を示しながらも、その後は減少傾向で、爆発的な感染には至っていない状況を説明しました。
年代別感染者内訳とコロナワクチン3回目接種の状況より、新規感染者の約半数を占める若年層への接種が進むことが感染者減少に有効との考えを述べました。
また、新たなワクチン開発が進み選択肢が増えることで、今後は副反応等を懸念していた若年層への接種が進むことに期待を示しました。
最後に、マスク着用が緩和された後も、近距離での会話や人混みなど場面に応じたマスクの着用、手洗いや換気といった基本的な感染対策の継続をお願いしました。
2.新型コロナウイルス対策の現状等 <中山常任理事>
感染症担当の中山常任理事からは、新型コロナワクチン接種における本会の取組み状況について説明しました。
この6月から開始された4回目接種の対象者について、感染リスクの高い医療従事者等は接種対象外であることに触れ、医療従事者の感染は医療提供体制への影響が多大であることから、接種対象としての必要性を訴えました。
また、本年4月より積極的勧奨が再開されたHPVワクチンについて、諸外国と比べ接種率が低く、国内では子宮頸がんによる死亡率が増加傾向である状況を示しながら、子宮頸がん予防におけるワクチン接種の重要性を説きました。
併せて、早期発見のために定期的な子宮頸がん検診の受診を呼びかけました。
3.質疑応答
平川常任理事より、予め報道機関より寄せられた質問のうち、コロナ禍における病院での面会制限について回答しました。
病院におけるクラスター発生は、コロナ患者だけでなく他の患者や救急医療の受入れが困難となり、医療逼迫に大きく影響することから、入院患者や家族に対し入院時にコロナウイルス感染の有無について確認するものの、後に陽性となる場合や偽陰性の可能性もあり、医療提供体制の維持のためには、面会制限は必要な対応であることを説明しました。
面会制限緩和の見通しについては国からの通達や指針等もないため、各病院によって対応が異なり一律緩和に至っていないが、今後は面会時の患者と家族、医療従事者のマスク着用、面会時の距離や 時間の要素を十分考慮したうえで、緩和の方向に向かうことも考えられると述べました。
関連資料
・福岡市感染症概況等総論 (PDF)
・新型コロナウイルス対策の現状等 (PDF)
・質疑応答 (PDF)
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