令和4年2月2日 定例記者会見
本会では、医師会活動や医療に関する最新情報を発信することで地域における公衆衛生の向上と市民に親しみやすい医師会を目指すことを目的に、2ヵ月に一度「定例記者会見」を開催しています。
9回目となる今回は、令和4年2月2日(水)13時30分より福岡市医師会館にて実施し、報道機関14社が参加しました。
1.福岡市感染症概況等総論 <平田会長>
平田会長から、新型コロナウイルス感染の第6波における感染状況と今後の予測、予め報道機関より寄せられた質問に回答しました。
第5波と比較し第6波では10歳未満の小児への感染拡大が特徴であるものの、今後、重症化リスクの高い高齢者への感染の広がりと病床逼迫の恐れについて懸念を示しました。
次に、コロナウイルス検査とコロナワクチン3回目接種の実績を諸外国と比較したデータを示し、日本が大きく遅れている状況を説明し、検査体制の拡充とワクチン接種の重要性を説きました。 さらには、自宅療養者が多い第6波の状況を受け、自宅療養者への支援体制の強化に注力していく意気込みを述べました。
2.新型コロナウイルス対策の現状等 <中山常任理事>
感染症担当の中山常任理事からは、1月5日より開始している新型コロナワクチン3回目接種における本会の取組みを説明し、現在、個別接種で用いているファイザー社製ワクチンは、供給量に限りがある状況を踏まえ、2回目までと異なるワクチンを接種する交互接種が認められていることもあり、ワクチンの種類に拘わらず予約のとれる接種場所での早めの接種を呼びかけました。
さらに、12歳未満の子どもへのワクチン接種については、日本小児科学会が示す12歳以上に同様の意義があるとの見解について説明し、子どもたちへの接種検討を呼びかけました。
最後に、これまでの検査体制に加え、福岡市との契約により「医療機関で陽性と診断された者と同居する家族等で無症状者」に対して、保健所の調査を待たずに会員医療機関にて検査が実施できるよう体制を整えた旨を報告しました。
3.質疑応答
平川常任理事より、予め報道機関より寄せられた質問のうち、直近の感染状況と医療提供体制について説明しました。1月31日時点で福岡県の入院者数は812名、そのうち重症者数は6名であるものの、福岡地域における病床使用率は78.0%で、即応病床使用率は89.0%という厳しい状況を報告しました。福岡市周辺の夜間・休日診療体制は7施設で輪番制により診療にあたっている中、入院中の患者は高齢者が多く、寝たきりや認知症の方など介護を必要とする場合や、持病との合併症や二次性の肺炎等を発症し重篤化するケースが増加しており、人手不足が懸念される状況について報告しました。
さらに、救急搬送困難事例について、コロナ患者の受け入れが困難な事例が多かった第5波と比較して、第6波では一般の救急患者の受け入れが困難なケースが急増している状況にあり、適切な 救急搬送のためには、一般医療機関が診療している時間帯への受診の協力を訴えました。
関連資料
・福岡市感染症概況等総論 (PDF)
※令和4年2月2日定例会見時から一部データを修正致しました。(令和4年2月3日)
・新型コロナウイルス対策の現状等 (PDF)
・質疑応答 (PDF)
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