令和7年度事業計画

  • 医道倫理の実践
    日本医師会綱領・医の倫理綱領の趣旨に則り、医師としての高い倫理観と使命感を礎に、健康で文化的な社会の実現を目指す。
  • 災害対策の充実と会員医療機関に対する危機管理対策支援
    多発する大規模災害や今後起こりうる新興感染症等の有事に備え、行政と緊密な連携を図るとともに、福岡市医師会事業継続計画(BCP)に基づき迅速且つ万全な対応ができるよう災害対策の充実を図る。
    併せて、会員医療機関におけるBCP策定支援等を通じて危機管理対策を推進する。
  • 医療への信頼醸成
    医療への信頼を醸成するために、会員の倫理観や医療の質の向上に資する情報提供や研修会をICTも活用しながら企画・開催し、市民や患者、医療者とのより良い信頼関係の構築と継続に努める。
  • 地域包括ケアシステムの強化と新たな地域医療構想策定に向けた主体的取り組み
    高齢化の急速な進展による在宅医療・介護の担い手不足等、いわゆる2040年問題を見据え、地域包括ケアシステムの充実発展について関係機関と協議し、本格化する多死社会に備えたアドバンス・ケアプランニング(ACP)に関する啓発や専門職の確保を図る。
    併せて、在宅医療と病院医療および多職種間の緊密な連携により、幅広い世帯を支援できるよう課題解決に努力する。
    また、かかりつけ医機能報告制度等を踏まえ、地域の実情に沿った最適な医療提供体制を実現できるよう、新たな地域医療構想策定を主導するとともに、各医療機関が的確な経営判断が出来るように積極的に支援する。
  • 医療現場の安全確保対策と医療機関の人材不足対策
    会員医療機関に対するカスタマーハラスメントや悪徳商法等からの被害を防止するため、福岡市医師会防犯・安全対策支援アドバイザーならびに福岡県警察と協力する。「防犯・安全対策支援事業」を更に推進し、相談・アドバイスの活用、最新防犯情報等の研修を行う。
    関係機関と連携しながら身近な脅威となったサイバー攻撃の最新情報を入手し、セキュリティ対策の具体例等、正確な情報を迅速且つ定期的に会内に周知する。
    また、医療求人マッチングプラットフォーム「for-us」の認知度上昇と利用拡大を目指し、多団体との連携を推進し、人材不足に悩む医療機関の支援を強化する。 
  • 広報活動の強化
    福岡市医師会からの最新情報を、ホームページやSNSの活用、記者会見や会見動画等、様々なメディアを通じて発信し、広報活動の一層の充実を図る。市民に対し分かりやすく且つ関心を高める医療情報や本会の活動情報を提供する。報道機関の取材にも積極的に対応し、正確な医療情報を提供することで、市民の健康意識の向上と医療現場への理解を促す。
    会員に対し、診療に必要な最新情報を正確に届ける。専門家や行政と情報を共有するとともに、医療DX関連などの情報をわかりやすく会内に周知し、各種手続等のサポートを行う。 
  • 現業部門のアクションプランの推進
    福岡市医師会臨床検査センターは、会員医療機関のための検査センターとして、業務の効率化、ICT化を進め、診療を支援し更なる利用促進を図る。
    看護学校においては、学生・生徒に不利益が生じないよう准看護科、第2看護学科の閉科に向けた手続きを円滑に進める。
    第1看護学科については、SNSの利用等、広報活動の一層の強化を図ることで学生確保に努めつつ、今後の運営に関して検討を継続する。また、卒業生のネットワークづくりを支援し、会員医療機関への就労支援の体制づくりを目指す。
    訪問看護ステーション等の在宅事業においては、人材確保に努めながら、質の高いサービスを提供するためにアクションプランを推進する。
  • 各区医師会・勤務医会・専門医会との連携による組織強化及び会員支援
    各区医師会・勤務医会・専門医会との一層の連携強化のため、ICTも活用しながら情報共有と事務機能の強化を推進する。
    救急診療などにおける医師の働き方改革等の諸問題についても協力して対応する。
    新規開業や医業承継等の支援を積極的に行うことで新規入会を促進するとともに、研修医等の若手会員への支援体制を強化し、会員継続に繋げることで組織強化を図る。
  • 保有資産の有効活用
    福岡大学西新病院移転後の跡地利用をはじめ、本会の保有資産を効果的に運用し、安定したキャッシュフローの創出と本会財務基盤の強化を実現するための施策を推進する。
  • 医政活動の活性化
    国民のために持続的に良質の医療を提供し、公的医療保険制度による国民皆保険制度を堅持できる政策かを判断基準として、地域医療のために医療機関の経営安定化を目指して医政活動に取り組み、会員の積極的参加を促す。