令和6年度事業計画

  • 医道倫理の実践
    日本医師会綱領・医の倫理綱領の趣旨に則り、医師としての高い倫理観と使命感を礎に、健康で文化的な社会の実現を目指す。
  • 災害対策の充実と会員医療機関に対する危機管理対策支援
    多発する大規模災害や今後起こりうる新興感染症等の有事に備え、行政と緊密な連携を図るとともに、福岡市医師会事業継続計画(BCP)に基づき迅速かつ万全な対応ができるよう災害対策の充実を図る。併せて、会員医療機関におけるBCP策定支援等を通じて危機管理対策を推進する。
  • 医療への信頼醸成
    医療への信頼を醸成するために、会員の倫理観や医療の質の向上に資する情報提供や研修会をICTも活用しながら企画・開催し、市民や患者、医療者とのより良い信頼関係の構築と継続に努める。
  • 地域包括ケアシステムの強化と地域医療構想に沿った福岡市の医療提供体制の推進
    市民の安心安全な生活を支える切れ目のない医療、特に在宅医療・介護連携体制の更なる充実と、多死社会を迎えてアドバンス・ケアプランニング(ACP)に関する啓発や専門職の確保を図る。併せて、在宅医療と病院医療の間での情報共有や在宅医療を支援する後方支援病院の確保など、複合課題を抱える世帯への支援に向けた課題解決に努力する。また、地域医療構想や外来医療計画等を踏まえ、新興感染症にも対応した地域に最適な医療提供体制が実現できるよう行政に働きかける。
  • 医療現場の安全確保対策と医療機関の人材不足対策
    医療現場における過度・理不尽な要求・暴言・暴力(カスタマーハラスメント)に対する会員支援として「防犯・安全対策支援事業」の更なる啓発を図るとともに、市民に対しても正しい理解を促すための啓発活動等を行う。同時に、近年、身近な脅威となった医療機関を標的としたサイバー攻撃についても最新情報をキャッチし、その具体的なセキュリティ対策をマニュアル等によって迅速かつ正確に会員に広報することによって、医療機関の安全確保対策に努める。また、新たな会員サービスとして、医療求人に特化した独自の「医療従事者マッチングプラットフォーム」を立ち上げ、人材不足に悩む医療機関の支援に取り組む。
  • 広報活動の強化
    定例記者会見とホームページを福岡市医師会の情報発信のキーステーションとして広報活動を行う。福岡市医師会医療DX推進会議等において専門家や行政との情報共有を図り、会員に対して国が強く推進している医療DX政策に沿った診療継続に必要な最新情報が会内に行き渡るよう、継続的に発信する。市民に対してはホームページや記者会見、会見動画等の様々な広報手段を通じてより理解しやすく興味深い福岡市医師会の活動情報を提供する。報道機関に対しては記者会見や取材への積極的な対応で、各社の関心の高い医療情報を提供し、記者会見については医師会のブランディング戦略に資する場に位置付ける。
  • 現業部門のアクションプランの推進
    医師会臨床検査センターの更なるICT化を進め、会員医療機関の診療を支援し利用促進を図る。看護学校においては、学生・生徒に不利益が生じないよう准看護科、第2看護学科の閉科に向けた手続きを円滑に進める。第1看護学科についても、少子化と高学歴志向により経営状況が厳しくなることが予想される中、今後の運営に関して検討を継続する。訪問看護ステーション等の在宅事業においては、感染防御に努めながら、質の高いサービスを提供するためにアクションプランを推進する。
  • 各区医師会・勤務医会・専門医会との連携による組織強化及び会員支援
    各区医師会・勤務医会・専門医会との一層の連携を図るために、ICTを活用した情報共有化と事務機能の強化を通じて活動を支援するとともに、働き方改革等の諸問題についても協同して対応する。新規開業や医業承継等の支援を図り、新規開業医・勤務医の医師会入会を促進するとともに、今後の医療DXに不可欠な医師資格証の普及を強力に加速し、組織強化に繋げる。
  • 医政活動の活性化
    国民の安全な医療に資する政策か、公的医療保険制度による国民皆保険制度は堅持できる政策かを判断基準として、医業経営と生活基盤の安定化を目指して医政活動に取り組み、会員の積極的参加を促す。