発達が気になる子どもの理解と適切な支援の導入へ向けて~保育園・幼稚園の保育者の皆様へ~

「発達が気になる子どもの
理解と適切な支援の導入
へ向けて」

 保育園や幼稚園において発達に遅れがあるのでは、あるいは社会性などに課題があるのではと思われるとき、本当に困っているのは子どもかもしれません。そのような場合は、園で配慮していくだけではなく療育機関で専門的な評価や助言を受けることで、子どもにとって過ごしやすい環境の整備や保護者との共通理解をつくることができ、子どもの更なる成長へとつながっていきます。
 そこで、保育園・幼稚園において「気になる子ども」に早期に気づき、適切に対応するために必要と思われる情報や資料を提供するために本書を作成しました。これらを活用して、療育施設や医療機関等と連携するとともに、保育園・幼稚園内においても適切な対応をすることにより子どもの成長を促し、ひいては自立につながるように支援していただきたいと考えております。 皆様のご理解とご協力をどうぞよろしくお願いいたします。

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子どもの発達が気になるお母さん、お父さんへ

「子どもの発達が気になる
 お母さん、お父さんへ」

 子どもによっては臨機応変に行動したり、人の気持ちや状況の理解につまずくことがあります。「場所見知り、人見知り」といわれるように新しい状況への不安が強く、新しい活動や人との交流を避け、自分が安心してできる好きな活動に没頭することもあります。これらを問題行動とみなすと「いつも注意されたり、叱られたり」することが多くなり、消極性やこだわりやかんしゃくが強くなるという悪循環になります。
 大人が見守ってくれていること、興味を共有してくれること、一緒に活動を楽しんでくれること、成功したことをほめてくれることなど、肯定的な反応が多くなることで人への興味や関心が高まってきます。
 本書では、子どもの状況をどのように理解し、どのように対応していけばよいか記載しています。

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保育園・幼稚園における検尿システム

「検尿システム」

 福岡市内の各園では、4歳児、5歳児に検尿を行っています。この年齢での検尿の目的は遺伝性の腎疾患や小児期に発症して慢性に経過するIgA腎症等を早期に発見し、将来的な予後を改善するためです。また、生涯検尿の一環として学校検尿に継続していくことも必要です。
 現在の検尿システムは各園で作成されており、検尿業者が管理しているところが多くみられます。そこで今回、本会保育園・幼稚園保健部会において、より園児の健康を考慮したとしたシステムとするため、学校検尿に準じた検尿マニュアルを作成いたしました。

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保育所(園)・幼稚園での感染症への対応(登園停止の扱いについて)

感染症への対応マニュアル
感染症への対応マニュアル

保育園・幼稚園には日々さまざまな感染症が入り込み、園のスタッフの皆さまには頭の痛いことと思います。できるだけ園で感染が広がらないようにしたい、という思いは当然のことです。ただ、隔離や登園停止によって感染の蔓延を防げる場合とそうでない場合があります。その違いを知り、防げる感染症はきちんと隔離をする。一方で防げない感染症では無意味な隔離はせず、多くのお子さんに園生活をしていただけるよう配慮する必要があるのではないでしょうか。本マニュアルでは、感染隔離の意義などについて説明しています。
今般、インフルエンザに係る登園(校)届(令和4年2月)を作成しましたので、ご活用ください。

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保育園・幼稚園における簡易視力検査マニュアル

「簡易視力検査マニュアル」

現在、視力検査は3歳児健診でも行われていますが、必ずしも視力異常を発見できていない状況にあり、それ以降の視力検査が小学校入学時になりますので、視力が発達する4~5歳頃の視力検査が重要になってきます。
平成22年3月に、文部科学省から各地区自治体へ「幼稚園・就学時における視力測定実施について」の文書が出され、各地区で幼稚園だけでなく保育園でも視力検査が実施されるようになりました。
これを受け、福岡市医師会保育園・幼稚園保健部会において視力検査の必要性について検討を重ね、できるだけ負担が少なく検査実績が上がるために、4歳児クラスの幼児を対象にした福岡市医師会方式の「簡易視力検査」を構築し、福岡市内の保育園・幼稚園での実施を勧奨することといたしました。

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園向けガイドブック『気になる子ども』

「気になる子ども」

福岡市医師会では、毎月一回「保育園・幼稚園保健部会」を開催し、小児科医、行政、公私立保育園、幼稚園の代表者が集まって、子どもの心身の発達に関することや、保育園、幼稚園で困っていることなどを話し合っています。この「保育園・幼稚園保健部会」は、平成13年に始められた実績ある検討会で、これまで様々なテーマについて議論し、必要に応じて園関係者向けの冊子やパンフレットなどを発行してきました。「気になる子ども~その対応と保護者へのアプローチについて~」は平成25年に作成されたガイドブックです。本紙が、園関係者の方々のご参考となれば幸いです。

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冊子の販売について(ご案内)

本ガイドブックの内容は「PDF」でご覧いただくことができますが、冊子としても販売しております。(1冊500円・税込)
ご購入を希望の方は、下記の「ももちエムエス」までお申込みください。
【有限会社ももちエムエス】
福岡市早良区百道浜1丁目6-9(福岡市医師会館内)
TEL 092(852)1546 FAX 092(852)1510

保育園・幼稚園における けいれん対応マニュアル ~熱性けいれんを中心に~

「けいれん対応マニュアル」

熱性けいれんは5歳までの発症頻度が高く、それ故、保育園・幼稚園で遭遇することが多い疾患です。今回、保育園・幼稚園保健部会では福岡市内の保育園・幼稚園におけるけいれんの状況について調査を行い、その解析に基づいて対応マニュアルを作成いたしました。マニュアルには、けいれんの概説及び現場で必要な観察事項、救急車要請の基準等、医療従事者でない先生方にもわかりやすいように開設しています。
お手元においていただき園でご活用いただければ幸いです。

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食物アレルギーの手引き

「食物アレルギーの手引き」

近年、食物アレルギーを持つ子どもは増加しており、保育園や幼稚園において、食物アレルギーを持つ子どもの管理を適切に行うことが、求められています。
今回、福岡市医師会保育園・幼稚園保健部会では、10年ぶりにアレルゲン食品リストおよび摂取指導表の改訂を行い、併せて開業医で行うOFCマニュアルを作成いたしました。食物アレルギーの基礎知識についても詳細に記載されていますのでお手元において活用していただければ幸いです。

【マニュアル】
 食物アレルギーの手引き(ダウンロード用)
 ※令和5年3月7日更新

  1. 乳幼児のアレルゲン除去食の考え方 (Ver.3)
  2. 開業医で行う食物経口負荷試験(Ver.1)

【関係書式】

  1. アレルギー除去食に関する診断書(ダウンロード用)
  2. アレルゲン食品リストと摂取指導票(ダウンロード用)

幼児肥満改善のためのアドバイス集

 福岡市内の3~5歳の通園児における2024年度の肥満児の頻度は5%でした。(福岡市医師会保育園・幼稚園保健部会アンケート調査による)
 幼児肥満の指標は肥満度で表され母子手帳にもグラフが 掲載されています。
 肥満度は、±15%正常範囲、∔15~∔20%太り気味、∔20~∔30%やや太りすぎ、∔30~∔50%太りすぎに分けられます。
 幼児肥満の25%は成人肥満に移行しやすく、また思春期で糖尿病になりやすい体質になると考えられています。 一方、体格の指標であるカウプ指数(BMIと同じ)は、出生後から9か月ごろまで増加し、その後いったん減少して5~6歳前後で最低値となり、再び増加します。カウプ指数の跳ね返りが早い時期に起こると成人病のリスクが高くなります。
 1歳半より3歳時の時のカウプ指数が高くなっているお子さんは、積極的に生活習慣の改善を行うことが必要ですので、幼児肥満アドバイス集等をぜひご活用ください。

「幼児肥満改善のためのアドバイス集」

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   幼児肥満ガイド|公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY (jpeds.or.jp)
   日本小児医療保健協議会 栄養委員会 小児肥満小委員会が作成したガイドです。
   幼児肥満に関する詳細な知識を学ぶことができます。ぜひご活用ください。
   ※公益社団法人日本小児科学会のホームページにアクセスします。